【仕事編】相手の承諾を得やすくするには

要求には理由を添えよ

相手の承諾を得る際に「カチッサー効果」というものがよく使われる。

カチッサー効果とは、ある働きかけによって、深く考えることなしに、ある行動を起こしてしまう心理現象のこと。

心理学者のエレン・ランガーが次のような実験を行った。

被験者がコピー機の順番待ちの列の先頭へ行き、以下の3通りの言い方でコピー機を使わせてもらえるよう頼む、というもの。

1. 要求のみを伝える
「すみません、先にコピーをとらせてもらえませんか？」

2. 本物の理由を付け足す
「すみません、急いでいるので先にコピーをとらせてもらえませんか？」

3. もっともらしい理由を付け足す
「すみません、コピーをとらなければいけないので先にコピーをとらせてもらえませんか？」

実験の結果、要求のみのときの承諾率は60％であるのに対し、本物の理由を付け足したときの承諾率は94％であった。

しかし、3のように依頼内容とは関係性が低い、こじつけのような理由を付け足したときでも、承諾率は93％に達した。

つまり、人に何かを頼むときは単に「○○してもらえますか？」と言うよりも「○○なので、○○してもらえますか？」と理由をつけると承諾されやすいということになる。